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食事

ミトコンドリアを活性化する食べ物——疲れない体を作る栄養戦略

Dr.HIRO(整形外科医) ・2026.06.07

「昔は、こんなに疲れなかったのに」
「しっかり寝ても、体が重い」。

その正体は、体の中の”発電所”が、少しくたびれているサインかもしれません。

その発電所の名前が、ミトコンドリア。むずかしそうな名前ですが、
心配いりません。じつは、食べ物で元気にできるんです。今日は「疲れない体」のつくり方を、
やさしくお話しします。

医師が元気いっぱいの笑顔で、エネルギーを生む食材(青魚・ナッツ・ほうれん草・ブロッコリー)に囲まれている
疲れは「年のせい」だけじゃない。食べ物で、ちゃんと変えられます。

ミトコンドリアって?——体の”発電所”

私たちの体は、およそ37兆個の細胞でできています。その一つひとつの中に、
小さな”発電所”がいくつも入っている。それがミトコンドリアです。

役割はシンプルで、食べたものと酸素から、体を動かすエネルギーをつくること。
心臓・脳・筋肉みたいに、たくさん働く場所には、この発電所がぎっしり詰まっています。

ところが、年をとると——この発電所は数が減り、パワーも落ちていきます。
すると、つくれるエネルギーが減って、「なんだか疲れやすい」「集中が続かない」となるわけです。

でも、ここがいちばん大事なところ。ミトコンドリアは、増やせます。
正しく刺激してあげれば、新しく生まれてくる。そのいちばん手軽なスイッチが、
「食事」なんです。

疲れない体は、
体の”発電所”の数と元気で決まる。

エネルギーを生む、5つの栄養素

発電所を元気にする”燃料と部品”を、5つ紹介します。どれも、
いつものスーパーで買えるものばかりです。

① コエンザイムQ10 — 発電所の”点火役”

イワシ・サバなどの青魚

エネルギーをつくる、いちばん最後の点火役。これが足りないと、発電がうまく回りません。

やっかいなことに、体でつくる量は40代からガクッと減ります。コレステロールの薬を飲んでいる方は、さらに減りやすいので要注意です。

とれる食べ物 イワシ・サバ・牛肉・鶏肉・ブロッコリー・ほうれん草
研究でも コエンザイムQ10をとると、疲れにくくなり、体力が上がったという報告が、いくつもの試験で確認されています。

② マグネシウム — エネルギーを”使える形”にする

アーモンド・ナッツ・ほうれん草

じつは、発電所がエネルギーをつくっても、マグネシウムがないと”使えないお金”のまま。それくらい大事な相棒です。

そして、現代人の多くが不足しがち。足りないと、疲れ・こむら返り・寝つきの悪さとして出てきます。

とれる食べ物 アーモンド・かぼちゃの種・ほうれん草・豆腐・納豆・玄米・バナナ・高カカオチョコ
研究でも 日本人はマグネシウムが不足ぎみ。補うと、エネルギーの働きや体の調子が整うことが示されています。

③ ビタミンB群 — 発電所の”作業チーム”

エネルギーをつくる工程は、いくつもの手作業のリレー。そのリレーを回してくれるのが、ビタミンB群という”チーム”です。

一つでも欠けるとリレーが止まるので、いろいろな食材からまんべんなく摂るのがコツ。

とれる食べ物 豚肉・鶏肉・レバー・魚介・卵・乳製品・豆類・玄米・ナッツ
研究でも B群は、エネルギーづくりに欠かせない補助役。不足すると、疲れや代謝の低下につながることがわかっています。

④ 鉄と銅 — 発電所を”動かす金属”

発電所のモーターを回すには、鉄と銅という金属が必要です。鉄が足りない「貧血の疲れ」は、じつは血だけでなく、この発電が落ちているせいでもあります。

鉄は、レモンや野菜のビタミンCと一緒にとると、吸収がよくなりますよ。

とれる食べ物 鉄:レバー・あさり・赤身肉・小松菜・ひじき/銅:牡蠣・レバー・くるみ・ゴマ
研究でも 鉄が足りないと、体力や集中力が落ちることが確認されています。回復には数週間かかるので、こつこつ食べるのが大事です。

⑤ 色の濃い野菜の力 — 発電所を”増やす”

新鮮なブロッコリー

ブロッコリーや緑茶、ウコン(カレー)などの成分には、発電所そのものを増やすスイッチを押す働きがあります。

「習慣03の”虹色を食卓に”が、ここでも効いてくる」——そう覚えておいてください。色の濃い野菜は、やっぱり優秀です。

とれる食べ物 ブロッコリー・ブロッコリースプラウト・緑茶・ブルーベリー・ターメリック(カレー)
研究でも これらの植物成分が、発電所を新しく増やす働きを後押しすることが、複数の研究で示されています。

逆に、発電所を弱らせる3つ

足すのと同じくらい、”減らす”も大事です。発電所を弱らせるのは、この3つ。

① コンビニ弁当やスナック菓子ばかり。いわゆる”超”加工食品は、
発電所のはたらきを鈍らせます。

② お酒の飲みすぎ。お酒の分解物が、発電所を直接いためます。
「疲れが抜けない」の隠れた原因です。

③ 食べすぎ続き。ずっと満腹だと、古い発電所の入れ替えが進みません。
腹八分+「食べない時間」をつくると、新しい発電所に入れ替わりやすくなります。

DR.HIRO からひとこと

「疲れやすい」を「年のせい」で片づけていた時代は、もう終わりです。

体の発電所は、ちゃんと鍛えられます。毎日の食事で、その燃料と部品を届けてあげるだけ。

今日から始めるなら、まずはほうれん草とくるみを夕食に。マグネシウム・B群・鉄・野菜の力が、いっぺんに摂れる、いちばん手軽なコンビです。

今夜の食卓に、ひとつ足すなら

ぜんぶ覚えなくて、大丈夫です。

迷ったら、青魚・ナッツ・色の濃い野菜。この3つを頭のすみに置いておくだけで、
あなたの発電所は、少しずつ元気を取り戻していきます。

疲れは、あきらめるものじゃありません。今夜の一皿から、変えていきましょう。

発電所を元気にする食べ物——まとめ

ここまで読んで、「で、結局なにから始めれば?」と思った方へ。
実はその答え、ぜんぶ包んでおきました。

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この記事を書いた人
Dr.HIRO / 整形外科専門医

運動器を診てきた整形外科医として、生活の側から体を設計する方法を書いています。講座・教材はこちら。

この記事は一般的な健康情報です。診断・治療を目的としたものではありません。持病のある方、通院中の方は主治医にご相談ください。